「天音はひ弱だから心配なんだよ！」

「ひ、ひ弱って……！たしかにチビだけど……！！いままでもこうやって生きてこれたし！」

「それは俺が裏で——……あーもういいよ」


久遠くんは呆れたのかどこかへ行ってしまった。


……これって……喧嘩！？


「こ、皇河さん……」

「どうした」

「これって、喧嘩、ですかね……」

「喧嘩っていうほどかはわからないけど……言い合いはしてたな」


や、やっぱり……。


どうしよう……！？付き合った時以来喧嘩なんてしてなかったのに……！！


「ううっ……」

「……大丈夫か？」

「は、はい……」

「お前、すげーな」


な、なにがだろう……！？


「俺に初めて会った時もペラペラ喋って、あんな目だけで人を殺めそうなヤツに日和らず喋れるなんて」

「あ、あはは……ありがとう、ございます……」


私は不良さんよりも、超おしゃれで美人で、ガツガツくる人が苦手なんだよね……。

碧先輩たちを抜いて！


「……もう教室に戻るな」

「あ、はい！なにかあったら頼ってください！」

「ははっ、ありがとうな」

「はい！」


皇河さんはとってもいい人だ！

ちょっと警戒心が強いだけで！