「……そんなの許されると思ってんの?」

「お願い……!!心配なの。皇河さんが不良さんがいっぱいいる高校に通ってるなんて」

「……天音は僕のことだけ考えてくれてればいいの」

「1番大事なのは久遠くんだよ!!」


その言葉にやられたのか、婚約者はものすごく頬を赤らめて涙目になっていた。


「あ……天音が……僕が1番大事って……カハッ……」


っ……俺も、天音に大事にされたい。


いままでに味わったこともないものすごい嫉妬に襲われた。


「……俺は、天音のいる学園に行きたい」


上杉学園は金持ちか頭脳明晰であれば誰でも入れる学園だ。


学費だって支援してくれるだろうし。


「!嬉しいです!」

「……天音。じゃあ、あとでちゅーしてくれるならいいよ」

「っ……!ちゅ、ちゅ……?」

「うん。なにその言い方可愛い」


顔を真っ赤にする天音。


クッソ……こんな立場だからなんにも言えない……。




……これから俺は天音のいる学園に編入することになるだろう。

だから……このチャンスを使って、惚れた天音をぜってぇ仕留めてやる。


心に誓った瞬間、ただただ天音を見つめていた。