「おはよう、天音」

「あ!!おはよう久遠くんー!!!」


にこにこと微笑みながら僕の方に犬のように近寄ってきた天音。


「……髪の毛、可愛い」


左右の耳あたりを三つ編みにして、後ろで髪をまとめている、それに髪がゆるっと巻かれていて、まさにゆるふわな雰囲気を出している天音。


思わず髪に触れる。


「えへへ……ママにやってもらったんだ!」


ママ呼びしてる……可愛い。


ああなんでそんなに可愛く喋るの?息吸ってるだけで死ぬほど可愛いのに、どれだけ心臓あっても持つ気がしないよ。


「ちょっと天音ちゃんー返事は」

「あっ……り、理人くん、本気?」

「うん。俺さ、中学ん時天音ちゃんにあってその時から好きなんだ」


……声色的に、ガチらしい。


よりにもよって僕がしらねぇ、いや知ってるけど……僕がじゃなくて……俺が……あーもういい。

どれだけやっても俺ではなく僕と言ってしまう……。


「俺、本当に女遊びとかしてるわけじゃなくて……勝手にそんな噂が立ってっただけなんだ。たしかに、ちょっとグレたりはしたけど、元々女嫌いだし」

「へ……!?そうなの……!?」

「そうだよ……」