一週間後。


もうすぐ夏休みという時、天音とは仲間ざましくカップルとしてやっていた。


そして、相変わらず蘭と伯斗の登校は阻止できている。


「久遠様。神木財閥は内乱を遂げておりますが、少々落ち着きが見られます」

「……そうか」

「一方月城ですが、びくともせずに通常となっております。……ただ、伯斗さんの情報が漏れつつあるらしく、ファンのおかげで登校不可能になっている状況です」

「……わかった」


そして、今日はデートの約束をした日だった。


僕……じゃなくて、俺はいまから学園に向かう。


「……久遠様。これ以上食い止めをしているままでは、いい加減に上杉の名に傷がつきますよ」

「黙れ」


そんなのどうでもいい。俺の天音を、男共から守れるのなら。


……今日は、運の悪い日になることだろう。




—学園にて—



「おはよー天音ちゃん!」

「あ!おはよう理人くん!」


教室に入ると、理人と天音が微笑みながら挨拶を交わしていた。


そして、不自然に僕に時間が向いていることに気がついた。


「……天音ちゃん……俺、天音ちゃんのことが好き、なんだ」

「……へ?」

「もしよかったら、付き合ってくれない?久遠なんかと別れて」

 
ニタァと不快に微笑む理人。


次はあいつを消すべきだな。


そう心に決めて、天音に近づいて行く。