今日も久遠くんは甘い言葉で私を惑わす。

もしかして……。


弟さんなのかな……?

それに、3人ともお顔がそっくりだ……。


「く、久遠くん、この人たちは……?」

「……俺の弟、左のが志遠、真ん中が玲遠、右が李音だ」


くおん、しおん、れおん、りおん……す、すごいなぁ。

みんな名前がそっくり!the・兄弟って感じ……!


「あっ……!日向天音です……!」


そう言って兄弟さんにぺこりとお辞儀をした。


さすが、久遠くんの弟、美形だ……。


「おー!この可愛い子どっかで見たことあると思ったら、久遠の“秘密部屋”に飾ってあった写真の子だ!」


おそらく、李遠さんが私のことをガン見しながらそう言う。


写真……?


「黙れ。よし、天音もう帰ろっか」

「あっ……いいの?」

「うん、コイツらきちゃったし」


なにか不都合でもあるのかな……?


「そっか……」

「送ってくから」

「あっ……ごめんね、ありがとう……」


流石にこの距離は歩いて帰れないから助かる……。


「うん。……天音、なんか残念そう」

「へっ?あ、そ、そうかな」

「うん。なんかあった?」


う、うーん……。

あっ……!