「ど、どうした、のっ……？」

「どうしたもないよ。天音はどうしてそんなに意地悪なの？」

「いじ、わるっ……？」


『俺、人生で天音ほど意地悪な人に会ったことない』


っ……。

私、そんなにひどいことしてたのかなっ……。


「ほ、本当にごめんなさいっ……わ、悪気があるわけじゃなくてっ……」

「あー……ふふっ、いいよ」


優しく頭を撫でてくれた仁くん。


「……そういえば東方城先輩と神木と連絡取れてなかったんだよね？」

「あっ……うん……」


なんで知ってるんだろう……？


「……それ、久遠の仕業じゃない？」

「……えっ？」

「だって、天音に関わる男ははじから消してくんだから……どーせなんかトラブルでも起こして学校に来なくさせてるんじゃないの？」

「……え……」


久遠くんがっ……？


「……あーまね。なにやってるの？」

「へっ！？きょ、今日はお仕事がってっ……」

「あれは嘘だよ。っていうか正確にはもう終わった、かな」


ええっ……。

ど、どういうことかわかんないけど、なんだかとっても嫌な予感がするっ……！！


「で、次は天音ちゃんに意地悪するお仕事が入ってるから」

「っ……」