「……あ、あのさ天音」

「あっ……!仁くん……!!」


後ろから優しくぽんぽんと肩を叩かれて、仁くんの方を向く。


「どうしたの?」

「授業の意味がわかんなくて……」

「えええっ……」

「あっはは、かの有名な月城財閥の御坊ちゃまがその脳みそじゃあ大変ですね」


かの有名な月城財閥っ……?