「ちょ、天音!」

「出てってよ!!!!」

バンッ!と久遠くんを押して、力なく私は倒れた。

久遠くんは、「チッ」と舌打ちをして、部屋を出て行ってしまった。


「ううっ……」

最悪だ……。


告白した上に追い出して、不快な気分にさせて、しまった……。

「あはははっ……終わった……」


私の初恋は終わったんだぁ……。


明らかにいまのって自分が悪かったよね?

どうしてあんな感情が出てきちゃったのかな。


……情緒不安定だっ……。


ううっ……陽奈ちゃん、助けて……。

「う、うわぁんっ……!!久遠くんの、バガー!!!ぁ!!!バカ!!アホ!!イケメン野郎〜!!!!うえへぇっん……!!!」


誰もいない家の中で、そう泣き叫ぶ。

「ほらほら、あんまり大声で泣くと天使ボイスが掠れちゃうわよ」

「!よ、うな、ちゃぁん!」

なぜか私の部屋に入ってきた陽奈ちゃんにぎゅっと抱きついた。


「ったく、久遠とやり合ったのね?」

「ううっ……そう、なの……?かな……」

一方的に私が言いっぱなしだったけど……。


「……それで、ちゃんと好きって言えたの?」

「う、うーん……」


多分、そうだよね……。