考え始めた問いを唐突に捨て、ファナを抱き寄せる。 悩むなどらしくない。ファナの運命はこの俺の目に留まった時から決まっていたのだ。 「大人になるまで手は出さんが、将来が楽しみだな」 いっそのこと、自分好みに育てればいいだけの話なのだ。 これほど甘美な血を持ち、美しい金糸の髪を持つとなればよからぬことを考える輩も多い。ならば、ずっとここにかくまえばいいだけの話。ただ、それだけのことだ。 ファナの体を抱きしめ、目を閉じる。心地よい波はすぐになって来て、意識を攫って行った。