月影が帰った後、虹彩樹の庭に行こうと歩いていた紅蓮に小さな黒豹が近づいてきた。 「陛下!遊んで遊んで」 「おお。どうした凛。今日は香林と一緒じゃないのか?」 黒豹を持ち上げて歩く。この凛は朱雀と香林の娘だ。 「母上はうるさいから逃げてきたの」 「はははっ。そうかそうか」 「陛下はこれからどこに行くの?」 「虹彩樹の庭だ」 「虹彩樹?」 首をかしげる凛。 「虹色に咲く花があるところだ」 「えー!すごい!凛も見たい」 「駄目だ」 「なんでよー!陛下の意地悪ー!」 むくれる凛に紅蓮は笑う。