そして魔帝の張る結界を壊し首を掴むとそのまま地面に引きづった。


だが、さすが魔帝である。すぐに体制を立て直すと火炎術を放った。


それを見て白蘭は水系術で防御を取る。


そして続けざまに術のぶつかり合いが始まった。


魔帝と白蘭の争いは激しく、追ってきた兵も手が出せず目で追うので精いっぱいだ。


草木が燃え、水によって土が流される。


激しい戦いの末、先に根をあげたのは魔帝の方だった。


猛烈な法術の消費に耐えかねた魔帝は人の姿を解くと鳳凰になり飛び去った。


「逃がさない」


それを白蘭が純白の翼で追う。