ご先祖さまの証文のせいで、ホテル王と結婚させられ、ドバイに行きました

 巨大なドバイフレームのスカイデッキにはビックリするくらい長いガラスの床があって、150メートル下にある地上が見える。

「端から端まで歩いてみましたが、めちゃくちゃ怖かったですっ」
と言いながら、真珠は楽しそうだった。

「アトランティスにも行ってきましたっ」

 それも俺が連れて行きたかったスポットだな……。

 パーム・ジュメイラにある海に沈んだアトランティスを再現したホテルに行ってきたようだ。

「ほんとうに古代遺跡の中を海洋生物が泳いでるみたいですごかったですっ」

 ……そうか、それはよかったな。

「イルカの水族館に行って、イルカも見てきましたよ」

 侑李も楽しそうに言い、お土産です、と小さな絵を渡してくる。

 カラフルだが、幼稚園児が適当に描きなぐった感じの絵だ。

「イルカが描いたんですよ」
と二人が同時に言う。

「イルカショーのオークションで買ったんだな。
 そんなもの高額な値で競り落とすやつは何処のどいつだと思ってたんだが……」

 ここに莫迦がふたり……と桔平が真珠たちを見ると、二人は苦笑いしていた。

 旅と観光のハイテンションで二人で金を出し合って買ってしまったようだ。