ご先祖さまの証文のせいで、ホテル王と結婚させられ、ドバイに行きました

 そんなことを考えながら、真珠は波の音と木々が遠くで揺れる音を聞いていた。

 桔平はそれ以上しゃべらなかったし、なにもして来なかったので。

 緊張感が薄れたせいか、横にいる桔平の物理的温かさだけを感じるようになり。

 やがて、真珠の中で、彼はただの熱源となった。

 あったかい……。

 横にコタツかホッカイロがあるみたいだ……と思いながら、真珠は、うとうととする。