ご先祖さまの証文のせいで、ホテル王と結婚させられ、ドバイに行きました

 侑李は微笑み、

「他の候補をみな殴り倒して、勝ち抜いてきました。

 ……嘘です」
と言う。

「社長が誰か手配しろとおっしゃるので、一番真珠様が親しい羽島さんがいいでしょうと言ったんですが。

 羽島さん、まだぎっくり腰で」

 じゃあ、来れるわけなかったですよね。
 何故、羽島さんを手配しようとしたんですか……と思う真珠に微笑みを崩さず、侑李は言ってくる。

「みなさん、お忙しいそうだったので、私が参りました」

「でも、未島さんもお忙しいのでは?」

「それが私、ちょうど昼から有給をとっておりまして。
 お付き合いしますよ、お暇なら」

 そこで侑李はプールに浸かっている真珠を見下ろし、笑って言った。

「いや~、ちょうど時間調整できてよかったです~」