ご先祖さまの証文のせいで、ホテル王と結婚させられ、ドバイに行きました

「そ、そんな不安定なこと言う人とは添い遂げられませんっ」

 心配するな、と桔平は笑ってみせた。

「明日くらいはまだ同じこと考えてるから」

「あ、当たり前ですっ。
 そんな簡単に気持ちがコロコロ変わるような人怖いですっ」
と真珠は言い、桔平の手を振り解こうとしたが、解けなかった。

「……明日はまだお前のこと好きだろうな~って、昨日思ったんだ。

 で、今日も、明日はまだお前のこと好きだろうな~って思ってる。

 だから……

 きっとあさっても、そう思ってる」

 桔平は真珠の腕をつかんだまま、立ち上がった。

「あさっても、しあさっても……、

 俺もお前も歳をとっても。

 生まれ変わってもずっと思ってるかもしれないな」

 俺は永遠なんて信じない、と桔平は言った。

「この案件は絶対大丈夫だと思ってたのが、いきなり(くつがえ)ったりするからな」

 いや、いきなり仕事の恨み言を絡めてこないでください……。