身体はどこまで追い付いてくれるかと、そんなものを試すように私は歩いた。

とりあえず最初は京へと。


これで父さんに会いに行けるのも最後だろうし、謝りたいことがたくさんあったから。



「…すまない父さん。あなたの仇は討てなかった」



国のために剣を振るうことも、名が上がるくらいの暗殺者になることも出来なかった。

それどころか最後は普通の女の子として生きる、なんて誰かさんと約束までしてしまって。


今だって花すら飾ってもやらない冷たい娘だ。

それでもこういうのは気持ちが一番らしいんだ、父さん。



「…近いうち、私もそっちに行く。その時たくさん叱って欲しい」



墓の前で手を合わせて、最後の挨拶。


京の町は前回来たときよりも、よりいっそう治安が悪くなっていた。

その代わり取り締まる組織は少し強力なものに変わっていて。



「ご用改めである…!!新撰組だ!!」


「っ、クソッ!逃げるぞ…!!」


「僕は奴等を追う!!一番組は残った浪士の捕縛に当たれ!!」


「「はいっ!!」」