「ねえ、次どこ行くぅ?」
「そうだなぁ……」

隣のテーブルにいたカップルが、次の予定を語らいながら、人目も憚らずイチャイチャしながら出て行ったのを、加藤さんがじっと見ている。

「あの……何を見ているんですか……?」
「いや……ちょっと……」

ちょっと、何!?
加藤さんの「ちょっと」は、私にとってはちょっとじゃないことが多すぎる。
加藤さんは、チラチラチラチラ周囲を見渡す。
食事をする手は止まっていた。
何だ。
何なんだ?
加藤さんは一体、何をそんなに見ている……!?

「綾香」
「はい!?」

急に話しかけられてしまい、私はまだきちんと噛み切れていない肉を丸呑みしてしまった。

「みっ……水……!!苦しい……!」
「ちょっ!?何してるの綾香!ほら」

加藤さんから水を受け取り、ごくごくと一気に飲み干した。

「はぁ……死ぬかと思った」
「ちゃんとよく噛んで食べなよ」
「加藤さんのせいです!急に話しかけるから……」

私は、苦情の意味も込めて加藤さんを少しだけ睨んでから

「で、何ですか?急に」
「何で君が僕を睨むのかは分からないけど……あのさ、綾香」
「はい」
「……ここ……お揃いのTシャツを着ているペアルックカップル率、高くない?」
「…………はい?」「ねえ、次どこ行くぅ?」
「そうだなぁ……」

隣のテーブルにいたカップルが、次の予定を語らいながら、人目も憚らずイチャイチャしながら出て行ったのを、加藤さんがじっと見ている。

「あの……何を見ているんですか……?」
「いや……ちょっと……」

ちょっと、何!?
加藤さんの「ちょっと」は、私にとってはちょっとじゃないことが多すぎる。
加藤さんは、チラチラチラチラ周囲を見渡す。
食事をする手は止まっていた。
何だ。
何なんだ?
加藤さんは一体、何をそんなに見ている……!?

「綾香」
「はい!?」

急に話しかけられてしまい、私はまだきちんと噛み切れていない肉を丸呑みしてしまった。

「みっ……水……!!苦しい……!」
「ちょっ!?何してるの綾香!ほら」

加藤さんから水を受け取り、ごくごくと一気に飲み干した。

「はぁ……死ぬかと思った」
「ちゃんとよく噛んで食べなよ」
「加藤さんのせいです!急に話しかけるから……」

私は、苦情の意味も込めて加藤さんを少しだけ睨んでから

「で、何ですか?急に」
「何で君が僕を睨むのかは分からないけど……あのさ、綾香」
「はい」
「……ここ……お揃いのTシャツを着ているペアルックカップル率、高くない?」
「…………はい?」