「これを」
稲荷がキツネの面を差し出してきた。
良介はそれをつけて、行く末を見守った。
「まさか、本当に先生だったなんて」
こっちの世界の良介が大倉先生を見て泣きそうな顔になる。
「片山くん、さっきまであなた……。まぁいいわ。邪魔な人間は排除すればそれでいいんだし」
大倉先生は気を取り直してナイフを良介へと突きつける。
良介はその切っ先のギラつく輝きに一瞬身を硬くしたが、すぐに大倉先生をにらみつけた。
「俺はこれをもっています」
そう言って制服のポケットから取り出したのは最上稲荷の名前が入ったお札だった。
「お札? そんなものがどうなるって言うの?」
大倉先生は鼻で笑う。
しかし、稲荷が隣で息を飲むのがわかった。
「あのお札は特別な人しか手に入れられないものよ。良介さんは選ばれたんです!」
「選ばれた?」
稲荷がキツネの面を差し出してきた。
良介はそれをつけて、行く末を見守った。
「まさか、本当に先生だったなんて」
こっちの世界の良介が大倉先生を見て泣きそうな顔になる。
「片山くん、さっきまであなた……。まぁいいわ。邪魔な人間は排除すればそれでいいんだし」
大倉先生は気を取り直してナイフを良介へと突きつける。
良介はその切っ先のギラつく輝きに一瞬身を硬くしたが、すぐに大倉先生をにらみつけた。
「俺はこれをもっています」
そう言って制服のポケットから取り出したのは最上稲荷の名前が入ったお札だった。
「お札? そんなものがどうなるって言うの?」
大倉先生は鼻で笑う。
しかし、稲荷が隣で息を飲むのがわかった。
「あのお札は特別な人しか手に入れられないものよ。良介さんは選ばれたんです!」
「選ばれた?」



