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鳥居をくぐった瞬間、そのは喧騒に包まれていた。


着物を着た女性に男性。


あちこちから聞こえてくるお正月の挨拶。


しばらく呆然として立ち尽くしていると、2人分の足音が近づいてきて良介は視線を向けた。


走ってくるのは英也と大輝の2人だ。


2人とも顔を赤くして息を切らしている。


「良介! お前どこ行ってたんだよ!」


「え?」


「仁王像の前にいなきゃわかんねぇだろ!」


交互にバシバシと肩を叩かれて、良介は顔をしかめた。


「あ、えっと。2人とも、今日は何月何日?」


とにかく日付を把握するために質問すると、2人は同時に顔を見合わせ、そして心配そうな表情を浮かべた。


「お前、本当に大丈夫か?」


「1月1日に決まってんだろ?」


1月1日……。


同じ場所、同じ時間に戻ってきたのか。