どんどん思い出は私に見せては消えていく。 『「愛したことなど一度もない」』 その映像が見えた瞬間、ズキッと心が痛んだがすぐに消えた。 なんだったんだろう。 背中も痛い気がする。 どこかで怪我をしたのかしら。どこで怪我したのかしら。 私はどこからきたのかしら。 私の名前は…。私の家族は…。 もう何もわからない。 暗い水の中、私は静かに目を閉じた。