天空の姫Ⅱ ~二人の皇子に愛された娘~



「そういえば月影はどこに行った?」

「氷輪が迎えに来てどこかに行ったわ。長くかかるともいってたっけ…」

「そうか。おそらく天界に一度帰ったのだな」

「…天界」

「人間界とは時間の流れが違うのだ」


なるほど。そういうこと。


「紅蓮は魔界?出身なのよね」

「ああ」

「どんなところ?」

「どんなって…虹色に咲く花がある所だ」


虹色!?そんな花が本当にあるの?


「すごい!いつか私もその花を見てみたいわ!」

「では月影との婚姻の際に送ろう」


月影との…婚姻。


「えっ。ええ…ありがとう」