「一体、何がどうなっている……俺は今、疲労で幻聴でも聞いているのか?」


「いいえ、ちゃんとしたユツィーの声です。ルフィア様に命を授けてもらったのです」


「ルフィアが……?」



 驚きを隠せない様子で、眠気なんか吹き飛ばしたレイは一目散に私目掛けてやって来る。



「俺が六年も掛けてようやく生み出した魔法でも、感情というものは与えることはできなかった。ルフィア、その魔法をどう生み出したというんだ!」


「ごっごめんなさい、私にもよく分からなくて……!」



 レイは物凄い剣幕で私を見つめてきて、背筋が凍った。