燃えるように熱い。

 意識が朦朧とする中、第一に感じた感覚はそれだった。

背中に感じる地面の感覚、鼻腔を抜けていく鉄錆びたような独特の匂い。

自分が置かれている状況を把握しようにも、意識がはっきりとしない。

木々の間から見える上空に浮かぶ星々は、本来の輝きを放つことなくただそこに浮かんでいる様に見えた。

ぼう……とする意識の中、気づいたら全身に感じていた熱は痛覚へと切り替わる。



 ――痛い、痛い、痛い痛い痛い痛い……!




声にならない激痛が私を襲っていた。

なんで、どうして……考えても、痛みが体を支配していく。


痛みのせいで呼吸すらもままならなくて、必死の思いで一番激痛が走る脇腹に手を伸ばした。

ドロリとした生温い感触が私の手を包んで、指先から侵食するように絡みつく。

恐る恐る手に絡みついた何かを確かめる為に、視線をゆっくりと動かした。