エリート脳外科医は契約妻を甘く溶かしてじっくり攻める

 週末は文くんも休日で、ふたりで家で過ごしていた。

 私はあれからほとんどの時間をリビングで過ごすようになった。
 文くんもまた同じくリビングで過ごし、真美ちゃんのアドバイス通り着実に時間の共有はできている。

 それにしても……あれから真美ちゃんとは電話もメッセージもしてないけど、どうしているんだろう。まだ文くんに女性を紹介してるのかな……。

 モヤモヤしていると、文くんに話しかけられてはっとする。

「ミイ、お昼どうする? せっかくだから一緒にどこか食べに行く?」

 掛け時計を見上げたら、時刻は十一時五十分。集中していてあっという間に昼になってた。
 私はデータを保存して、ノートパソコンを閉じる。

「いいの? あ、じゃあその帰りにスーパーに寄ろうかな?」
「いいよ。どこへ行こうか」
「うーん、私あまり詳しくないから……。近所でオススメのところとかある?」

 引っ越してからは買い出しとか用事がある時にしか外に出ていなかった。

 まして、文くんの家にやってきてひと月経ってない。文京区はまだ詳しくないし、詳しい相手に教えてもらうのが一番だ。

「そうだな……歩いて十分くらいの場所にサンドイッチが美味しい店があるけどテイクアウト専門だな」
「だったら、今日はサンドイッチを買って都立庭園まで足を延ばすのは? 私、ここに越してからずっと行きたいと思ってて。今朝テレビで言ってたの。小春日和だって」
「なるほど。ちょうどその店も庭園の方向にあるし、たまにいいな。じゃ、決まり。準備しよう」
「うん!」

 私は浮き立って準備を済ませ、文くんと一緒にマンションを後にした。