また裏庭に戻ると、師匠はさっきと同じところにいた。


「――師匠」


「なんだ、諦めたのか?それとも俺に――」



「王子がどこにいそうか、教えて下さい!!」


勢いよく頭を下げる。



「あー、まあ、そうか。……もう、図書室は見たのか?あいつはよく頭を整理する時に本を読んでんだよ。ぜってー整理できてねえだろって俺が言ってもガン無視で」


変わってるだろ?と言われ、思わず頷く。


でも、そんなところも好きだなあ、なんて。