「――し、しょう……、ほんと、ありがとう……」


「あぁ、別に。聞いてただけ」


ほんと、優しいんだよなぁ、師匠は。






「今度、お礼したいな。今までもいろいろお世話になってるし……」


「お礼って。いーよ、そんなこと。大したことしてねーし。――あ、じゃあ付き合ってよ」


そ、それはっ、


「無理!……あ、嫌いとかじゃなくて……」


師匠として好きだけど、やっぱり王子が……。



「そんなに好きなら、伝えてこいよ。……じゃなきゃ俺も、諦めきれねーよ」