「――違うだろ。んなことねえだろ」 今まで黙っていた師匠が言った。 「親ならもっとちゃんと、子の話を聞くべきだろ。 謝ろうとしてんのに何も聞かずに二人の子供をおいて逃げて、そんなのが悪くねえわけがねえだろ」 し、師匠……。 「どんな状況であれ、子供を育てていくのは親の責任だろ。だから、お前は自分を責めなくていい」 責め、なくて、いい……? 私は、自分が悪かったと思わなくて、いいの?……いや、そんなわけない。 悪いのは……