「……ごめん、なんか自分と重ねちゃって。全然違うのにね。 誰にも言ったこと。ちょっと話、してもいい?なんか、急に話したくなって。 少し長くなるかもだけど」 ああ、と師匠は頷く。 私が9歳の時、兄弟が増えた。 『男の子だって。心愛はお姉ちゃんになるんだよ』 お母さんは優しい笑みで教えてくれた。 希星がうまれてから、私は毎日可愛がった。 お姉ちゃんになったんだよって、皆に自慢してた。