「師匠は、いつもここにいるんですか？」


「それじゃもう名前聞いた意味ないだろ。……まあ、だいたい ずっと ここにいる」


「じゃあ、私たまに ここに来てもいいですか……？」


師匠の言葉を聞いていると、心のわだかまりが少しずつ解けていく感じがする。



「別に、構わないけど」



師匠って口は悪いし、どこか不良感あるけど、とにかくいい人なんだな。




「――尊敬します」



「尊敬されるほどのこと特にしてねえけどな」