走って走って辿り着いたのは屋上への階段。
突然屋上が開く。
不良――たしかこの学校にはいなかった気がするけど――とか先生とかだったらどうしよう、と焦って急いで階段を降りようとする。
「ひ、め……?」
この声……ていうか、こうこう呼ぶのは――
「お、……う、じ……?」
どうしよう。今のこの状況が誰かに見られていたら、これ以上ひどい目に遭うに決まってる。
……それは、嫌だ……。
「ご、ごめん。もう会わないようにしよう。さようなら」
聞き取れるギリギリぐらいの早口で言って逃げようとした、が。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…