「じゃあ、本気で言えば信じてくれんの?」
そ、それはどういう……?
「好きだよ、姫。本当に、本気で。気付いたら惹かれてた」
真剣すぎる瞳にはきっと、真っ赤な顔の私が映ってる。
「え、っと……考え、させて……。ずっと、そんなこと、考えたこと、なかったし……」
頭が混乱しすぎて、とても今の頭では追いつかない。
三十分という約束をしっかりと守った希星は、私の様子を見て
「おねーちゃん?熱とかある……?」
と心配そうな表情で聞いてきたので、大丈夫だと答えようとしたら、
「熱はないよ。ただ俺がキ――」
と王子が答えかけたから、嫌な予感がして、彼の足を思いっきり踏んづけてやった。