後ろを向いていたのは数分もかからなかった。


「ん」


「ど、どう……?変?」


結んでもらってなんだけど、髪を結んでいる自分の姿なんて見たことないから似合ってるか不安で……。


「似合ってる。……これから毎日それで学校来てよ」


「そ、それは……。なんか余計いじめられそうで怖い」


調子乗ってんのとか、絶対言われる。


「んなの、俺が守ってやるよ」


いやあんたに守られたらさらにエスカレートしそうなんだけど、とか、ツッコめる余裕はなかった。



――あまりにも真剣な眼差しに、思わずドキッとしてしまった。