次の日の朝。昨日のことは忘れてはいないが、夢だったのかな、と思いはじめた。
「おはよ、朝比奈さんっ」
この声……野崎じゃ、ない……?じゃあ、誰だろう。
「あたし、鈴原 怜!怜って名前なのに何か無駄に元気だし 怜って感じしない、ってしょっちゅう言われるんだよね〜。名前で判断するなっつーの!」
え、っと……誰?
すごいペラペラ喋っててそんなこと聞く暇たぶんないね?
「――あたし誰ーって顔しないでよ!鈴原怜!一回で覚えてよ〜、テストに出るよ〜」
まず、印象的なのは髪。ショートとしか言えないくらい短いのに、何故かすごくかわいい。そしてアッシュグレーの綺麗な髪色。
身長は私より10センチくらい高い165センチはありそう。
「よ、ろしく、お願い、します……」