滝本先生は意を決したように言葉を発した。

「あやかさん」

「はい」

「僕と結婚してください」

いきなりプロポーズ?

まっ、俺もそうだったけど……

「あの、先生、本気で言ってますか」

「僕は本気です」

「でもいきなり結婚は無理なので、何回かデートをお願い出来ますか、それでやっぱり私を気に入って頂けたなら、プロポーズお受けします」

「本当ですか」

滝本先生はいきなり三船を抱きしめた。

「先生、困ります」

「絶対に離さない、あやかさんは僕のものですから」

俺はそうそうにその場を後にした。

次の日、三船が亜紀の病室の様子を見に来てくれた。

「どう、水本さんは変わりない?」

「ああ」

「仮眠取ったら?」

「わかった、そうするよ」

「水本さんの様子に変化があったらすぐに起こすから」

「頼むよ」

「滝本先生とうまく行きそうか」

「まだ、わからないよ、滝本先生は次期医院長だからね」

「信じて大丈夫な男だと思うぞ」

「うん」

俺は仮眠室を借りて身体を横たえた。