大失恋したら年下王子様の溺愛が待っていました。


「おつかれ、凛々」

言うなり手がわたしの方に伸びてきて頬をするりと撫でたかと思うと、腰にその手が回されそのまま引き寄せられて触れるだけのキスを…された。

それを目撃したであろう近くの女の子達が「キャーッ」と黄色い声をあげる。

「っ、天音!公衆の面前でこういうことはしないでって…っ」

恥ずかしくて真っ赤になりながら抗議すると天音はブスっとした表情で、

「…妬いたから」

それだけ言って、わたしとの密着具合はそのままに顔だけそっぽ向く。

「え?」

何に?誰に?

「…随分楽しそうに話してたじゃん」

「え…あ、」

西川くんに対しての嫉妬なの?

「違うよ。西川くんとはそんなんじゃ、」

「解ってる」

「え?」

それならば何故に?

「ホント、かっこ悪ぃ」

ああ、そんな頭ぐしゃぐしゃに掻いたら折角セットしてある髪の毛が…

「西川くんが?(ごめん、西川くん)」

「ハハッ、俺がだよ」

「?お…天音はカッコいいよ?凄く」

むしろカッコ悪いところを探すほうのが難しくないか?天音の場合。