先生ってそんなこと言っちゃうような人だったの!?
わたしがあわあわしていると、王子は口説かれたのは事実だと確信したのか、その眉間の皺がどんどん深くなる。
「…凛々サンは、俺と付き合っているんだよね?」
「う、うん」
「俺のことだけ好きだよね?」
「う…」
「…ちがうの?」
王子の声の温度がどんどん下がってく。
「お、王子のこと、好きだよ。でも、今まで年下の男の子を恋愛対象としてみたことがなかったから、正直どう接していいのか解らなくて。だから、王子への好きも100%恋愛感情かどうか自分でもよくわからなくて…」
「だから年上の武石に乗り換えるのかよ」
「ち、違うよっ!だって武石先生は、わたしの主治医、なの!だから武石先生のことも恋愛対象として見たことがなくてっ。だから、王子が考えているようなことはっ」
「主治医?医者が患者に手出そうとしているのか」
はっ、と吐き捨てるように言うと、王子の手がわたしの方に伸びてきて頬に触れる。
途端に煩くなる心臓。
その親指がツゥーとわたしの唇をなぞる。
「…ぁ、」
「あいつに、何かされた?」
「…っ、」
「凛々」
「キス…された。でも、軽く触れただけだけどーーっ!」
言い終わらないうちに王子の唇であっという間にわたしの唇が乱暴に塞がれた。
「ふ…ぁっ」
角度を変えながらそれは繰り返され、わたしの身体中のちからが抜ける。


