「なにか美味しいものでも食べに行きましょう? 月子」

 そういえば、この間の店、よかったのよ、と言いながら、唯由はスマホで月子にレストランの写真を見せようとする。

「……おねえさまっ。
 この方、どなたですのっ?」

 月子は唯由のスマホをもぎとった。

 夜景の見えるレストランの写真には、唯由や蓮太郎、それに何処かで見たことがある爽やかだが、ぼんやりした顔の男が写っているのだが。

 その横に、超超、好みなイケメンが写っていた。

「ああそれ。
 みんなで食事に行ったとき、ちょうど、清貴(きよたか)さんといっしょになったのよね」

「この方、三条の若い頃にそっくりですわっ」

 唯由が笑って言う。

「だって、清貴さん、三条の息子さんだから」