(仮)愛人契約はじめました

「月……」

 おっとっ。
 月子が道馬さんを好きみたいで、なんて話題も危険だ。

 そもそも、月子誰よと言われそうだし。

 そこでまた口ごもると、後ろのテーブルから、
「雪、月、と来たら、花かしら」
と言う声が聞こえてきた。

 美菜だ。

 雪月花か。

 いや、花子や花男(はなお)の話題はないです、と唯由が思っていると、美菜が言う。

「道馬なんかにこだわらなくても、私がいい男紹介してあげるわよ。
 実は、週末のコンパ、急に事業部のイベントの手伝いに駆り出された子たちがいて、女子、足らなくなっちゃって」

 はいはいはいっ、とみんなが手を上げる。

「大野さんのコンパッ、グレード高そうっ」

 だが、美菜は、えー? と眉をひそめる。

「こんなにたくさんはいらないなあ」