(仮)愛人契約はじめました




 上手く月子を売り込めなかったな。

 使いすぎてヘロヘロになった新聞紙の兜で殴られそうだ、と思いながら、唯由は社食に向かう。

 連絡とってやってくれって頼まれたって道馬さん言ってたし。

 おとなしい月子というのも不気味だし。

 もしかして、月子は道馬さんが好きなのではないだろうか。

 そんなことを思いながら、社食に行き、ほかほかのライスとヒレカツとサラダとコーヒーをとってみんなの席に行くと睨まれた。

「あんた、今、道馬さんと連絡先交換してなかった~っ?」

 スマホのやりとりをしていたので、誤解されたようだ。

「違うよ。
 雪……」

 雪村さんからの電話を切られたんだよ、と言うのもな、と思い、黙ったが、そのままだと勘違いされたまま殴られそうだった。