(仮)愛人契約はじめました

 家を出る前、最後に見たのは、レポートが煮詰まって、憂さ晴らしに一升瓶を抱えていた月子だったが。

 虹子の趣味によりレースで埋め尽くされた部屋のベッドの上。

 月子は一升瓶片手にノートを広げ、レポートの下書きをしていた。

 月子もいろいろストレスあるんだろうな、とは思う。

 まあ、周りに当たって、充分発散しているようにも見えるのだが……。

「ああ……」

 ああ見えて、とつい、言いそうになりながら、唯由は道馬に頭を下げた。

「なんだかんだで、いい子なんです。
 よろしくお願いします」

「その、なんだかんだが、めちゃくちゃ気になるんだけど……」
と苦笑いされてしまったが。