(仮)愛人契約はじめました

「雪村と縁続きになりたい、月子様のお母様側のご親族がいらっしゃるみたいですよ」

 前回のお話は蓮形寺のご親戚からだったので、唯由様でも、月子様でも、どちらでもいい感じだったんですけどね、と直哉は言う。

「真伸さまは、蓮太郎様のお相手は唯由様で、と思ってらっしゃるみたいなんですけどね。

 月子様のお母様、虹子様のご親族と結託している雪村の親族もいる様子。

 あんまりに親族連中がうるさく、蓮太郎様が唯由様とのことをハッキリされないようなら、気の短い真伸様のことですから。

 じゃあ、もうめんどくさいから、と月子様とのお話を進めてしまわれるかもしれません。

 実際のところ私も、唯由様の存在を知っても、ああ、蓮太郎様がまた妙なことを言い出したな~という感じで。

 いつまで、この愛人ごっこ続くのかな、なんて。
 失礼ですが、ちょっと思っておりました」

 そう直哉は白状する。

「でも、蓮太郎さまが唯由さまへの愛をご自覚されたのなら、ご親族の方々と全面的に戦う必要がありますね。

 お二人とも、モソモソと、

 好きかもしれない。
 いや、やっぱり、違うかも~とか、恥じらっている場合ではございません」
とぴしゃりと初恋ゆえの迷いをぶった切られる。