(仮)愛人契約はじめました

 恋愛経験ゼロな唯由は自分に自信がなく。

 蓮太郎が自分に本気で好意を抱いている、という発想には、たどり着けなかった。

 窓からも見送らなくていいと言われていたので、カーテンに当たる車のライトで、彼が出ていくのを確認する。

 そのままぼんやり窓近くに突っ立っていると、カーテンの向こうから声がした。

「ついに恐れていた事態が起こりましたね」

 いつか聞いた声だった。