(仮)愛人契約はじめました

 そんなことを考えながら、うとうとしていたら、電話が鳴った。

 蓮太郎だった。

「今、なにしてるんだ」

「料理の本見ながら寝てました」

 寝ぼけていたので、そう言ってしまい、あ、しまった、と思う。

 そっと話題を振るつもりが、思い切り、殴りかかる感じに言ってしまった。

「……そうか。
 俺は今、仕事終わったんだが。

 夜食でも食べないか? 今から」

「何処ですか。
 迎えに行きますよ」
とつい言ってしまい、

「まだ迷ってない。
 会社出てないから」
と不機嫌に言われる。

 はっ、寝ぼけていたせいか。
 思っていることを包み隠さず言ってしまうっ。

 いや、この勢いに乗って、思っていることを言うべきか?
と思った唯由は、じゃあ……と言った。

「じゃあ、うちに食べにこられますか?
 軽くなにか作りますよ」