ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~

「ルチアの頼み断るはずねーだろ?」



軽々と横抱きにされる。


「あんた達って抱えるの流行ってるの?」



「流行ってはないが、お前は抱き心地がいい。」



「答えになってない気がする。」



そうか?と言いながら私を抱くアランの顔は、笑っていて眩しかった。



「そういえば、本借りてこの国について調べてるんだって?」




「まぁ、この国のことについて知らなすぎるから…。」




「そうか。

もし、本のこと以外にもわからないこと、

知りたいことがあれば俺がルイに聞くといい。」



「その時はお願いするわ。」




…誰にも関わりたくないはずなのに、どうして断れなかったの?



最近私の中で小さな葛藤がある。



突き放したい私と、皆に歩み寄りたい私が喧嘩しているように…。



おかしい。
あと、2週間程でお別れなのに…。



「あれ〜?

また本借りに来たの?」



「あんたもいつもここにいるわね。」



この色気のある声はルイ。



「本は好きだからね。

というか、今日ってアーサーと一緒じゃなかったっけ?」