「自分が悪いとは思わないわけ?」


浮気して。


挙げ句の果てに、向こうの女の子に夢中になっちゃって。



「私は許してないから」


冷たい声で言い放ち、一方的に電話を切った。



その時、鈴井くんの「は?」という怒った声が聞こえてきたけど、構わないことにした。









……強いじゃん。



言えるじゃん、私!!!






これこそ苺だよ。




これこそ、優大に愛される女だよ!!







スマートフォンを雑にベッドに放り投げ、私はテレビをつけた。






お昼時。

情報番組が流れてくる。




芸能ニュースのコーナーの前。
コマーシャルが流れる画面に、私は上機嫌で思った。




もしも。


もしも、優大とちゃんと出会って。



私達が恋に落ちたら。





私はこの画面の中で紹介されるんだ。






『「シー・ファンキーズ」の優大に、女子大生の恋人発覚!!』


……そんなふうに書かれて、きっと世間は大騒ぎになる。