そんなマーチを見て、ポルカも私に寄ってきてくれた。


わぁ〜!!

私、マーチとポルカと遊んでる!!








夜。

何もすることがないので、テレビをつけた。

「音楽番組がやってるんだ」

ちょうど始まったばかりで、出演者のアーティスト達がステージに並んでいる。



「あっ!!優大くん!!」


優大くんがステージの上でカメラに向かって会釈した。


「『シー・ファンキーズ』が出るんだ。ちょっと観ておこう!!」


テレビの中で。

可愛らしいアイドルの女の子や、美しい女性歌手が歌っている。


「……華やかだなぁ」


羨ましい気持ちになる。


あんなに脚が細かったら。

くびれたウエストだったら。

美しい顔立ちだったら。



……そう思って、でもすぐに羨ましがるのをやめた。



だって。



私が私じゃなかったら。

この人生を歩んでなかったら。



優大くんと出会えない。



私はどんなに地味でもいいから。


優大くんのことを好きになる、この人生がいい。