「あー、知ってる!なんか、連続リリースするとかって話じゃない?」
オレンジジュースに入れたストローをいじっている女子高生が、興奮した様子で返事をした。
「ってか、優大、ヤバくない?何、あの色気。最近さー、めちゃめちゃイケメン度が増してない?」
「ヤバい。あれは、直視できない。マジで目の前にいたら気絶するレベル」
「えー、私は周くん派〜」
優大くんの名前が出てきて、隣のテーブルの後片付けをしていた私の全神経は女子高生達の会話に集中する。
「恋人とか出来たのかな?」
「いや、いるでしょう?いないとおかしいでしょう?あんなイケメン、放っておけないじゃん!私だったら、絶対付き合う!」
「いや、まず優大に相手にされないから」
「えー、周くんにも恋人がいたらどうしよう?泣きそう〜」
……。
私の動きが止まってしまう。
「な〜んで、あんなイケメンなんだろうね?優大に弱点とか、無くない?」
「えー、あるんじゃん?ほら、アレ……」



