「あっ!キャップ!!」
と、声に出して言ってしまった。


「……キャップ?」

お客様はかなり不思議そうだ。


野球帽じゃなくて、キャップだ!

急に思い出したから、思わず言葉に出してしまった。

お客様の前で、恥ずかしい……!




「小森さん?」


「あぁー、すみません……じゃなくて、申し訳ございません!!お客様の帽子を見た時に、これって野球帽じゃなくて、なんて言うんだったかなって……、ずっとモヤモヤしてたんです……」

どんどん私の声は小さくなる。




「あぁ!キャップ!」

お客様は納得いったようだった。


「お恥ずかしいところをお見せしました……」
私の顔はどんどん赤くなっていく。



「ははっ!いやいや、大丈夫です!」
お客様はニッコリと笑ってくれた。

!!

その時初めて、私はお客様のお顔が大変美形であることに気がついた。



イケメンさんだ!



笑った顔がとってもキレイ。