……!!!



大きな手!!

昔は私とそんなに変わらない大きさだったのに……!




背中から優大の手の温もりを一瞬でも感じて、心臓が飛び跳ねる。



そんな私の胸のときめきなんか知らずに優大は、
「母さん、真希が来たよ」
と言いつつ、玄関で靴を脱いだ。


きちんと靴を揃えてから、廊下をずんずん進んでいく優大。


「ほんまに変わってへんな」

丁寧なところ。

私も脱いだ靴をきちんと揃えて、遠慮がちに廊下を進む。






「真希ちゃん、久しぶりー!」

優大のお母さんが、キッチンからひょこっと廊下に顔を出した。



「いや〜、キレイになったなぁー!ちょっと痩せた?お仕事大変なん?」

優大のお母さんはそう言って少し心配そうな表情をし、
「今日はおばちゃんのごはん、たくさん食べていき!」
と笑った。


「ごちそうになります」
私も笑顔で返す。


「優大に早く連絡してって言うててんけど、この子、帰ってきたん今やからー。真希ちゃんママ、ごはんの支度してはらへんかった?大丈夫?」