「優大!」


私は嬉しくなってかけ寄る。




「おぉ、久しぶり」


優大は片手を軽くあげた。


それから、
「ってか、返事してないって分かってる?」
と、笑った。


あれ?


そういえば、優大からのメッセージを読んで、返事も送らずに来てしまった。




「あっ、ごめん!」


優大は「あはははっ」と笑って、
「別にいいねんで。来るかなって思ってたし」
と、手に持っていたスマートフォンを、着ていたジャンパーのポケットにしまった。



待っててくれたんだ?



愛おしい気持ちがどんどん溢れてくる。



抱きしめたい衝動を必死で抑えて、私は優大と、優大の家に向かった。




少し前を歩く優大の背中。

カッコいいなー、とうっとり見つめる。




優大は私を振り向いて、
「大丈夫か?」
と聞いた。


「えっ?」